アルゼンチン - LCCの可能性を探る

2017/08/28 1:00:00 / by OAG

近年の航空業界の発展の中で、南米の南部地方は苦い歴史があります。急速に成長を遂げた運行ルートがある一方で、この地方の景気は後退し、設備や人員の余剰化が生まれたためルートが削減されました。これにより、世界の別の地域のような成功を遂げられなかったことに、不満が生まれていたのです。

ノルウェジアン・エアは、ノルウェジアン・エア・アルゼンチンを設立するという発表に続き、ロンドン・ガトウィック空港に週4回の運行サービスを開始することを発表しました。この2つの発表や、その他、南米版LCCをアルゼンチンで設立する事への関心を示す発表などから、世界中の航空業界が、この市場に関心を高めていることが分かります。しかし、なぜこれほどの関心を集めているのでしょうか?

現在、アルゼンチン発着の国際便、およびアルゼンチン国内の全ての運行サービスの中で、LCCの割合は3%にも満たない数字です。更に分かりやすく比べてみると、LCCが運航を開始するには様々なハードルを抱える中国(9%)などの市場よりも、この国のLCCの運行率は少ないのです。ブラジルは、アルゼンチンにとって最大かつ最も近い市場です。この国の定期運行便の3/558%)近くが、LCCによるものです。

通常、LCCによる運行の開始は、既に確立された利用者の多いルートにおいて、競合の中で行われます。下表は上位10ルートです。

表1  - 2017年のアルゼンチン発の市場(上位10位まで)

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これらトップ10の都市ペアのうち、9ペアが国内便です。また、全てブエノスアイレスを利用しています。利用者数を50%増加させるという、アルゼンチン政府の意欲的な目的がここに実現可能でしょう。同様に運行を開始した市場の多くは、わずか1年間で30%以上もの利用者の増加が見られた一方、余剰設備の発生や競合などにより、平均運賃が低下しました。

しかし、それでも、LCCは、南米の南部地域において、国内・地域の市場を超えて、拡大しつつあります。近ごろ開始となったLCCの長距離便や、インターナショナル・エアラインズ・グループおよびエールフランスの主要グループの子会社としてのキャリアの急速な発展は、アルゼンチンへの新サービスを提供します。既に確立しているバルセロナからブエノスアイレスへの週3回の運行は、この航空会社の発展において興味深いものと言えるでしょう。この2都市間のマーケットは、2016年では、わずか11万座席を超える予約(双方向)のみでした。ブエノスアイレス発の長距離運航便の都市ペアの中で、この2都市のペアは、トップ20にわずかに入っていません。

ノルウェジアン・エア・アルゼンチンの設立と、ロンドンへの運行に関する発表は、アルゼンチンという国が、ネットワークを強く求めるLCCにとって、より幅広い戦略的機会の可能性があることを示しています。ノルウェジアンは「衛星キャリア」の立ち上げの経験を活かして、ブエノスアイレスの南米路線と長距離路線とを組み合わせて、より大きなネットワークの可能性を認識するのではないでしょうか。この航空会社の当初の計画によると、運行はB737-80010機を用い、ロンドンからの週4回の運行による国際線と、国内線の組み合わせとなっています。今回の運行の成功によっては、ノルウェジアンの更なる長距離線の拡大の可能性があります。このような新レベルのサービスは競合を生み出す可能性もありますが、例えば、フォートローダーデール・ハリウッド国際空港や、オーランド国際空港、ロサンゼルス国際空港、パリ国際空港と、バルセロナとを結ぶマーケットが可能でしょう。更に、オーストラリアとの接続について既に議論されており、ノルウェジアンは、真にグローバルな初のLCC航空会社となるでしょう。

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