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羽田:躍動する日本の心臓

作成者: OAG|2017/07/13 0:00:00

香港は世界の、特に中国への旅行を希望する人々にとって中継地点としての役割を果た
し、シンガポールは東南アジアの地域拠点として発展していますが、羽田での乗継の様相
は全く異なっています。

OAGトラフィックアナライザーによると、羽田空港の年間予約旅客数は約7,000万人で、香
港国際空港やシンガポール・チャンギ国際空港よりも混雑しています。また、OAGが今年初
めに発表した記事羽田ストーリーにもあるとおり、日本の航空輸送セクタを支配していま
す。しかし、航空便間の旅客乗継は香港で20%、シンガポールで26%であるのに対し、羽田
はずっと低い18%に留まります。それでも毎年1,200万人を超える旅客が同空港を乗継地点
として利用しています。

羽田の顕著な特徴は、乗り継ぎ客の大部分が国内移動をしている点です。全乗継客の70%以上が日本国内から出発して日本国内に到着しています。12ヵ月間のデータによると、国内乗継客は782もの空港間を移動しています。その中でも札幌(CTS)空港が最も多く、国内乗継航路の28%を締めています。

羽田では国際線乗継でも日本国 内から出発し、日本国内に到着 する傾向があり、トップ10のペ アでも国際 - 国際間の乗継はあ りません

当然のことながら、日本国内の乗継トラフィックのほとんどは、全日空と日本航空のフルサービス航空会社2社のどちらかを利用しています。ただし、同じ12ヵ月間のキャパシティ・シェアが乗継予約のシェアと同程度であることから、乗継トラフィックの計画的なターゲティングの結果というよりは、羽田空港の規模と乗継利便性の結果と言えるでしょう。