ロボットより人間:空港では人による分かりやすいサービスを望む旅行者

今日の旅行者を喜ばせ、収入を増やす最良の方法を知ると驚くかもしれません。旅行業界が投資対象のハイテクの検証を続ける一方で、より簡単かつ手ごろに摩擦を軽減し、旅行者を喜ばせる方法があることがデータにより示されています。確かに自動化も普及していますが、今日の旅行者は、分かりやすさと実用性を求めており、テクノロジーは、多くの場面で役立つものの、すべてを解決できるわけではありません。

OAGのアプリ「FlightView」を使用して2000人以上の米国人旅行者にアンケートを実施した結果、大部分の旅行者が旅行に関連するほぼすべての分野で今もなお自動サービスよりも人によるサービスを望んでいることが分かりました。たとえば、手荷物受付では54%、保安検査では55%、搭乗手続きでは64%、コンシェルジュサービスでは83%、機内サービスでは80%の旅行者が人によるサービスを望んでいます。また、コンシェルジュサービスや旅行情報提供のための対話型ロボットを望んでいる旅行者は、19%に過ぎませんでした。

では、旅行者は、主に何を望んでいるのでしょうか?それは、以下のとおりです。
•ターミナル内や搭乗口への移動のためのGPSを活用した道案内サービス(54%

•検査前にバッグ内の物を取り出すための場所の増設(40%

•遅延や欠航の予測情報の通知(78%

•予想搭乗時間、保安検査の待ち時間、およびターミナルから搭乗口まで徒歩でかかる時間の最新情報のリアルタイム通知(それぞれ順に、75%77%、および55%

旅行業界のリーダーに知っておいてほしい事実があります。最新技術に投資することは、賢明な判断です。今後自動化への移行は急ピッチで進むでしょう。ただし、一貫して正しいフライト情報を提供すること、搭乗前にテキストメッセージで搭乗時間が近づいている旨を通知すること、保安検査場のトレイを増やすことなど、簡単で分かりやすい対策を取ることで、ただちにストレスを軽減し、旅行者の満足度を向上させることにより、少なくとも数百万ドル規模のハイテク投資と同じ効果を得ることができるのです。

実際に、何をすべきかを的確に伝える情報を旅行者に提供することにより、空港内店舗の収入に直接影響を与えることができます。旅行者は、リアルタイムに最新情報を伝えてもらえていると思うと、たいてい安心感が増し、搭乗口から離れ、レストラン、小売店、バーを利用するようになります。現時点では、重要なフライト情報を見逃すことを恐れて、多くの旅行者が搭乗口から離れません。

空港やサービス事業者がすぐに取り組めるもう1つの収入源は、モバイルアプリを利用したオンデマンド式飲食物配達サービスです。旅行者の66%が飲食物を事前に注文し、空港内レストランで受け取ってみたいと回答し、62%が空港内配達サービスを利用してみたいと回答しました。しかし、現時点でこれらを実際に行っているのは、それぞれ6%9%に過ぎません。これらの数字を見ると、市場開拓の大きなチャンスが目の前に存在することが分かります。

セルフサービス式の小売店舗や保安検査における新技術導入など、空港の利用について他にも多くの意見を得ることができました。

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