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貿易対立で旅行業界に影響広がる:日韓の運航便数が激減

9月 13, 2019

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航空業界がしばしば経済活動を刺激し、直行便の就航が商業分野の活性化に繋がることがあることは知られていますが、国と国の関係に突然変化が生じた場合、その影響は劇的なものとなる可能性があります。

中国と米国は関税問題をめぐって依然として対立しており、弊社ではこの対立が及ぼす他の分野の需要への影響について考察しました。しかし、おそらく北東アジア以外ではほとんど注目されていないとみられるのが、韓国と日本の間で深刻化している対立であり、論調の激化に伴い、貿易崩壊や航空便の座席数の減少が発生しています。
 

運航便数の大幅な削減

下図のグラフは、日韓間の供給座席数の大幅な減少を示しており、この10週間で両国間の運航便の座席数の20%に相当する、約4万7600席(片道)減少しました。二つの市場間で週230便以上の運航が停止されており、このような短期間でこれほど大幅に座席数が減少することは極めて深刻であり、ほぼ前例のないことです。


グラフ1-日本-韓国便の予定座席数、2019年夏

Graph 1 - JP Blog

ソース:OAGスケジュールアナライザ

 

格安航空会社による迅速な対応

日本と韓国間の航空市場は、長年にわたり競争の激しい市場となっており、以遠権(第5の自由)を有する1社を含め、航空会社13社が運航しています。これら航空会社の半数以上が供給座席数を削減しており、ジンエアーとエアソウルの2社にいたっては、貿易面での緊張が高まるにつれ、ここ2カ月で座席数を40%以上削減しました。最も注目すべき点は、格安航空会社の対応の速さであったとみられます。 格安航空会社7社で合わせて座席数を25%減らした一方、レガシーキャリアの削減率は12%近くとなっています。

表1-日本-韓国便の予定座席数、2019年夏

Graph 2 - JP Blog

ソース:OAGスケジュールアナライザ

日本の地方管理空港への多大な影響

地方管理空港に就航する国際線は一般的な貿易活動や旅行業界により大きな影響を及ぼすため、こうした座席数の突然の減少は、特に地方管理空港に深刻な影響を与える可能性があります。7月の時点で日本から韓国への定期便を運航していた26の空港のうち、韓国便の運航が停止されるのは富山空港のみとみられます。エアソウルが現在運航中の週3便を9月9日から運休する予定です。

しかし、8つの空港で座席数が20%かそれ以上減少しているほか、北九州、大分、米子の各空港では供給座席数の減少率が40%強となっています。またほぼ全面的に観光に依存している沖縄那覇空港では、週ごとの座席数が4000席近く減少しており、それに伴いホテルなどの宿泊施設や観光客消費高にも影響が出ています。

表2-日本の出発空港別 予定座席数、2019年夏

Graph 3 - version 2

ソース:OAGスケジュールアナライザ

貿易問題は一般的にある程度の期間で解決されており、航空会社の供給座席数も早期に回復することが極めて多いといえます。しかし今回は、特に座席数の減少幅が大きく、航空会社、空港、その周辺地域への影響が想定外に深刻なものとなっています。日本の地方空港に就航している国際線はそれほど多くなく、それら運航便の多くにとって、仁川国際空港が乗り継ぎ可能な唯一のハブ空港となっています。貿易摩擦は二国間の問題ではありますが、これら市場間の関係は当初予想されていたよりも広く世界に影響を及ぼす可能性があります。

意図せざる結果の法則があてはまる事例といえるかもしれません。

 

 

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