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アメリカン・ウェイ: 安いデート

作成者: OAG|2017/02/28 17:00:00

もし超低価格をしのぐことが出来なければ、それに加わればいいのです。またはそうしたモットーが当てはまります。旅客者のタイプが個々にわかれるのは当然だと航空業界は考えていましたが、米国のフルサービス航空会社は、実に価格が顧客の販売力を動かすという概念を認識しています。

最初にサウスウエスト航空やジェットブルー航空などの格安航空会社 (LCCs)が, フルサービス航空会社のマーケットシェアを減少させました。今は超格安航空会社 (ULCCs)の時代なのかもしれません。現在、フロンティア航空とスピリット航空は、この新傾向である超格安航空会社の先駆け的な会社です。

現在、これらの超格安航空会社は比較的に小規模です。スピリット航空は、米国の航空会社で7番目に大きく、米国を拠点とした航空会社による運航で座席数2.7%です。8番目に大きいフロンティア航空は1.5%です。両社の運航を合わせても4.2%ですが、たった2.9%だった3年前に比べて増加しました。

フロンティア航空は昨年2月の運航数に46ルート追加したので、2017年2月の時点で合計139ルートです。運航する空港数も7つ増えて52になりました。これはネットワークの再構築の一部によるもので、フロンティア航空はハブ&スポークシステムに移行し、デンバーを拠点としたポイント・ツー・ポイントネットワークにより、昨年のこの時期にネットワーク縮小にもつながりました。

スピリット航空が運航する空港の数は、おおむね横ばいですが、同社ネットワークの中心地をさらにつなぐために、運航するルート数は2014年2月の112から、2017年2月174まで増加しました。

全体的に米国航空会社の成長率を比べてみると、両方の航空会社は著しく収容力を追加しています。米国の航空会社は、2017年2月昨年比(2016年2月余分の日を調整)3%増の座席数で運航しており、フロンティア航空の座席数は7%増、スピリット航空はさらに12%増で運航しています。

超格安航空会社(ULCCs)は、航空運賃の「à la carte」(ア・ラ・カルト)のような新しいレベルのアプローチで、余分なサービスは提供しません。スピリット航空は、それを「基本料金」(Bare Fare)と呼び、旅客者が追加で必要な物を購入します。全て無料なものはありません。

デルタ航空は、エコノミークラスより安いベーシックエコノミー運賃を始めたことが、明らかに関係があります。そしてユナイテッド航空やアメリカン航空も後に続いています。この低価格な運賃の開始により、ULCCsが提供する運賃と競争するための何らかの方法となりますが、フルサービス航空会社は、基本的なコスト問題に対処していません。

例えば、スピリット航空、フロンティア航空、アメリカン航空、デルタ航空の全航空会社が使用している航空機のタイプの1つは、エアバス321です。それぞれの航空機の座席数を見ると、フルサービス航空会社は、平均187席から192席、 一方でULCCsは、何とか席を詰めて平均218席から230席です。格安航空会社の旅客者を多くの座席に座らせることで、それが価格競争へと変わります。

この2社のULCCsが運航している最大ルートを見ると、要点がわかります。座席数に関して フロンティア航空の最大ルートは、デンバーとソルトレイクシティです。そのルートは最小限のフライト数で通常より大型の航空機で運航しています。スピリット航空の最大ルートであるフォートローダーデールとニューヨークのラガーディア空港でも同じような事がいえます。多少の違いは、異なるタイプの航空機によって説明がつくかもしれませんが、航空会社によっては、同じタイプの航空機を使用します。

ULCC運賃の要素をまねようとして、フルサービス航空会社がいかに成功を遂げたかをまだ確かめてはいませんが、勝者は確実に格安航空運賃が大好きな旅客者でしょう。

ここに日アメリカン・ウェイ: 航空会社の成功