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羽田ストーリー

作成者: OAG|2017/01/25 15:00:00

昨日のブログで書いたように、日本最大の空港である東京の羽田空港 (HND)が、フライトに関してはハイレベルなオンタイム・パフォーマンスの運航を成し遂げました。2016年1億以上の収容力で定期便を運航する空港にとって、それは巧妙なオペレーションであることは明らかです。スロット(発着枠)の制限は、羽田空港にある4つの滑走路の配置で与えられた滑走路のスペースより、空域の制限により関係があるとはいえ、1月の普通の金曜におけるスロットのデータは、一日を通して 往復路の交通量が多く、いかに混雑している空港なのかを示しています。

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空港のプロファイルについてより詳しく見てみることにします。スロットの競争率が激しい空港は、どのように成長を維持して続けているのか、またどの航空会社や市場が成長を促進するのでしょうか?

2016年、日本の空港から離着陸する全ての定期便の座席のうち、21%を少し超える5つに1つの座席は、羽田空港での離着陸の運航でした。割合は2010年からほとんど変化していません。 日本の市場全体が、この期間24%もの成長を成し遂げ、羽田空港の収容力は、18%増加しました。今日、羽田空港の定期便の80%以上が国内線であり、従来の旅客サービスを提供するフルサービスキャリア((FSCs)に対してたったの8%が格安航空会社です。全ての航空会社の座席数95%は日本国内で他の空港行きであり、格安航空会社の座席数は、たったの数パーセントでした。これは実に国内線が主要だった5,6年前の羽田空港と比べて、著しい変化です。

羽田空港は、都心に比較的に近いことの恩恵を受けており、さらに日本政府が航空会社に国際線の飛行スロットを免除したことから、成田空港でのオペレーションと羽田空港へ乗り入れるメリットを比較評価していました。ある航空会社は、成田空港から羽田空港にオペレーションを変更することを選んだのですが、羽田空港に追加されたスロットは、必ずしも東京にとってより収容力があると解釈されたわけではありませんでした。まだ、国際的な収容力の需要は、引き続き増大します。日本政府は、2020年の東京オリンピックに向けて飛行経路を修正することで、国際線のスロット数を現在の年間90,000から、120,000まで増加すると発表しました。

日本国内の市場では、全日本空輸と日本航空が羽田空港のエアサービスを独占しています。両社(全日本空輸47%と日本航空38%)で85%の収容力で運航しており、大型の航空機を保有する全日本空輸と、たったの5つの航空会社がマーケットシェアを争っています。

羽田空港には現在40の国際線のルートがありますが、3年前に比べるとその数は2倍になりました。もう一度繰り返しますが、全日本空輸と日本航空は、最大のオペレーターで、現在は44%(全日本空輸26%と日本航空18%)の収容力です。

2016年、羽田空港から国際線の行き先は19カ国に37あります。これは日本の国際線の収容力の18%を示し、半分以上が成田空港(NRT)と関西国際空港(KIX)を通過しています。2010年、中国が羽田空港の座席数30%を占めていましたが、韓国、台湾、そして米国へのルートが追加されたので、ここ数年は収容力の増加はありませんでした。このトレンドは、羽田空港と中国の収容力が41%まで成長した2015年に逆転しました。そして再び、2016年、さらに180万座席、97%の成長率が追加されました。中国は、現在羽田空港を離着陸する全ての国際線の定期便の座席数の5つに1つ(21%)を占めています。

羽田空港のさらなる成長があると仮定すると、いやそれどころか国際的に、これは新たな困難が当局に残ります。国際線のターミナルの拡大をする余裕はなく、それでも30%から40%以上の旅客者を収容できる設備がどこにあるのでしょうか?

ここに日本1月の1週間が続きます