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ラグビーワールドカップ日本大会:ファンもポジションにつき準備は万端!

作成者: Deirdre Fulton|2019/09/25 7:08:41

ラグビーワールドカップ(RWC)の開幕を日本各地のトレーニングキャンプで待つ20カ国の代表チームは、大会前の緊張を感じていることでしょう。選手らは皆こうした緊張感を蹴り出して追い払えることを望んでいると思いますが、前回の優勝国のニュージーランド代表は特にそうでしょう。


ラグビーファンももちろん開幕を待ちわびており、今週日本各地で行われたウェールズ、ニュージーランド、南アフリカのチームの公開練習には数万人が見学に訪れました。ウェールズ代表は、今年の欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」で優勝したことからも勢いづいており、今回のワールドカップでも当然勝利を期待していることでしょう。世界ランク1位で大会に臨むのはアイルランド代表ですが、依然として人気が高いのはニュージーランドチームです。ニュージーランド代表は、プール戦で南アフリカのチーム「スプリングボクス」を下し、準々決勝で主催国である日本代表と対戦できることを期待しており、日本チームが入っているプールAの試合結果が注目されるとみられます。

11月2日の決勝戦まで48試合が行われる予定であり、世界中のファンがすでに日本に向かっています。2020年東京オリンピックを間近に控え、日本が大規模なスポーツイベントを開催・運営する能力を試すこれ以上に良い機会があるでしょうか?2015年のラグビーワールドカップの際には、世界各地から推計46万人のファンが英国を訪れました。今回のワールドカップも開幕まで数日の時点でチケットの96%が売れており、渡航者数は同程度となる見込みです。

しかし、意外かもしれませんが、大会に参加している20カ国のうち、日本行きの直行便が運航されているのは8カ国しかありません。また過去のスポーツイベントを分析すると、航空会社は通常、リスクを冒して供給座席数を増やすよりも、有償旅客キロ当たりの収入を最大化することを望むことが分かっています。それでも9月と10月のスケジュールを見ると、ロシア、オーストラリア、英国発の座席数が大きく増加していることから、ラグビーワールドカップが影響しているといえるかもしれません。

南アフリカの「スプリングボクス」のサポーターも航空便を乗り継いで日本に向かわなくてはなりません。南アフリカと日本は約8,400マイル離れており、二国間の渡航は最長距離ルートの一つに挙げられます。昨年も31,000人の渡航者が航空便を乗り継いで二国間を移動しました。もう一つのラグビー大国であるアルゼンチンのファンも、大会初日に東京の味の素スタジアムで行われる、同国チームの開幕戦となる対フランス戦を観戦するため、主に米国を経由し、11,400マイル以上を移動して日本に向かいます。ジョージア、ナミビア、サモア、ウルグアイのファンについても考えてみてください。これらのチームがプール戦を勝ち抜く可能性は低いものの、ファンは自国のチームが世界の舞台でプレーするのを観るために、航空便を乗り継いで長距離を移動するのです。ウルグアイは日本から11,500マイル離れており、直行便を利用できたとしても、ファンは世界最長の空の旅を経験することになります。日本にたどり着いたらスムーズにタッチダウンできることを願うばかりです!