わずか5週間前まで、中国の国際航空市場は世界第3位でしたが、現在では25位にランクダウンしてしまいました。これはポルトガルよりも若干低く、ベトナムを少し上回るという位置となり、わずか数週間のうちに大きく変化してしまいました。
世界のキャパシティも引き続き減少傾向
2月17日の週の最新のデータによると、中国の国際線キャパシティは週に27万席減少しており、1月20日以降全体で約170万席減っています。減少率は80%近くにもおよび、特に日本、タイ、台湾路線が大打撃を受けています。日本の場合、キャパシティは一週間前に比べ約36%減、4万7,700席程度の減少となります。
Chart 1 – 航空会社の中国発着路線のキャパシティ
中国国内市場においても、1月20日の週と比較すると約1,040万座席の削減がみられます。国際線のキャパシティが1席減るごとに、国内線のキャパシティが6席程度減少ている計算になります。一例を挙げると、中国東方航空のキャパシティは、5週間前と比較して190万席以上減少しており、一日あたりにすると27万席以上の減少です。
日本とタイへの更なる影響
これまでにも、中国に地理的に近い市場におけるウイルスの波及効果について言及してきましたが、以下の表は、中国発のデスティネーション上位10市場においてどれだけのキャパシティが喪失したかの推移を示しています。
Table 1 – 中国発の国際線座席数上位10市場の推移